麻酔学講座
講座・分野紹介
当院中央手術部では年間9,000件以上の手術が行われており、そのうち 約5,800症例の麻酔管理を麻酔科医が担当しています。集中治療が必要となる重症患者さんや大侵襲手術後の患者さんにおいては、チーム医療の中で主に人工呼吸管理および鎮痛・鎮静を行っています。また、ペインクリニック部門では痛みを主訴とする疾患や神経ブロックが適応となる疾患を対象として診療を行っています。
主な研究内容
◇周術期管理
・麻酔中の脳酸素代謝に関する研究
-分離肺換気中や人工心肺中の脳への酸素供給は充分行われているか?-
・肝切除の周術期輸液管理に関する研究
-術中水分バランスは8~10ml/kg/hrで良いか?膠質液投与量は?-
・脳神経外科手術におけるプロポフォール使用に関する研究
-脳圧を下げるだけでなく、酸素代謝も保たれる?-
◇集中治療
・小児心疾患患者の集中治療に関する研究
-肺高血圧症に対するNOの効果-
・重症患者の人工呼吸管理法に関する研究
-腹臥位人工呼吸、recruitment maneuverの効果-
◇ペインクリニック
・各種鎮痛法に関する研究
-神経ブロック(図)、薬物療法、理学療法など-
・末梢性顔面神経麻痺の早期予後判定に関する研究
-早期予後判定と重症度別治療方法の確立-
学生へのメッセージ
当講座では、若手医師には麻酔・救急・集中治療・ペインクリニックの各部門での十分な臨床トレーニングを積んでいただき、また「研究テーマ」であげたような臨床上の問題点について医局員ならび関連病院の医師と共に研究を進めていきたいと考えております。