産婦人科学講座
講座・分野紹介
産婦人科学講座は、婦人科腫瘍学、産科・胎児診断学と女性内分泌学の基礎・先端医療を探求する講座です。
主な研究内容
1: 婦人科腫瘍分野
1) ライフステージに寄り添うPrecision Medicineの実装を目指した抗腫瘍研究:従来の治療が無効な婦人科癌(卵巣癌・子宮体癌)について、臨床腫瘍学および病理診断学と共同で統合ゲノム解析や腫瘍免疫解析を行い、新しいバイオマーカーや治療標的の探索を進めている。得られた知見は細胞株や実験動物を用いて妥当性を見ると共に、多施設治療研究を主導して臨床的有効性を検証している。腹腔鏡・ロボット支援手術やオンコヘルスケアと組み合わせることで低侵襲最適化治療の臨床開発も加速させる。
2) 子宮頸癌を対象とした腫瘍融解ウイルスを用いた新規抗腫瘍治療法の開発:微生物学および東京大との共同研究により、新機軸の治療法開発を行っている。
2:周産期医学分野
放射線診断科・精神科・小児科および学外機関(ハーバード大・東北大・熊本大・福岡大・成育医療センター)と共同研究を行い、胎児機能や早産防止、妊産婦の心身のケア等実臨床に直結する新規評価法の確立を進めている。
1) 胎内細菌叢解析による早産予防研究
2) 産後うつ病マーカー探索的脳内イメージング
3) 高分解能心電図による妊産婦心機能の研究
4) 高機能超音波検査装置を用いた新規胎児機能解析
3. 生殖内分泌学分野
生殖補助医療の最適化を目的として、内分泌的モニタリングの開発および子宮鏡を用いた子宮内着床環境整備について、臨床的治療研究を進めてきた。さらに、岩手大と共同で実験動物を用いた胚発生力向上や男性不妊因子にかかわる基礎研究も並行して行っている。
学生へのメッセージ
産婦人科学講座の特色として、(1) 岩手医科大学が掲げる男女共同参画事業に参加し医師の研究支援をサポートしている。(2) American Society of Clinical Oncology、Society of Gynecologic Oncology、International Society of Ultrasound in Obstetrics and Gynecology等の国際学会での発表を積極的に勧めている。(3) 新しい抗腫瘍療法の基礎研究が継続・進歩している。(4) 国内外留学のチャンスがある。教室には若い力があふれています。共に国際的臨床研究医として飛躍しよう!