病理学講座(機能病態学分野)
炎症免疫病態解析学
講座・分野紹介
講座の研究テーマは炎症、免疫学的疾患を中心としており、免疫病理学に関しては、我が国の先端をいく研究施設として自負しております。したがって、大学院生の研究テーマもリウマチ・膠原病や免疫異常、結晶性関節炎の病態解明が主となりますが、そのほかに光ファイバーや通信衛星を利用した医療情報(遠隔病理診断)についても扱っております。当講座は比較的自由な雰囲気で研究ができ、希望すれば国内外の学会にも自由に参加でき、留学も奨励しております。
主な研究内容
①関節リウマチ・膠原病における組織破壊の機序
関節リウマチにおける軟骨、骨の破壊をサイトカイン、蛋白分解酵素の発現やGFPマウスなどのモデル動物を使って解析
②膠原病における肺高血圧症の発生機序
混合性結合組織病(MCTD)における肺高血圧症の成り立ちの解析
③結晶性関節炎の発祥の機序
偽痛風における結晶沈着の機序についてANKなどの新しい分子を検討し解析する。
④医療のIT化推進のために機器の応用と普及
遠隔病理診断テレパソロジーの普及とバーチャルスライドの応用開発
学生へのメッセージ
大学院は研究に関する基礎的な考え方や手技を身につける場であり、入学(局)者に対しては優しく且つ厳しく指導しております。ファイトをもった皆さんと一緒に楽しみながら勉強できることを期待しています。
機能病態学
講座・分野紹介
病理学は形態変化を検討することで、病態の成因および変化を明らかにしていく学問ですが、近年、その病態の背景にある因子を明らかにするため、分子生物学的手法の応用がさかんに行われています。当講座ではヒトの疾患の病態形成に関わる分子機構を探索・同定し、その結果を基に新規の診断・治療法を創成することを目標に研究を進めています。また、病理診断も重視し、症例報告も積極的に行っております。更に地域医療学実践分野のコースで効率よく研究、専門医取得が行える体制も有しています。
主な研究内容
分子生物学的手法を用い腫瘍、炎症の本質に迫る研究を行うと共に、再生医療の開発を行っています。主に以下のテーマについて研究が行われていますが、これ以外でもそれぞれの興味に合わせて、研究が推進されています。
◇肝疾患 (肝炎・肝硬変・肝癌)および肝再生医療
◇造血器疾患 (悪性リンパ腫・白血病)
◇消化管疾患 (食道癌、胃癌、大腸癌)
◇膠原病 (慢性関節リウマチ)
◇腎疾患(糸球体腎炎、腎癌)
◇皮膚腫瘍
(例) 細胞の寿命をコントロールすることで、がんの治療や臓器不全を回避する治療法の開発を研究しています。
学生へのメッセージ
形態学を基に、病態の理解と解釈を深めることは大事です。また、分子生物学的手法を身につける事は研究活動を進めるに当たり役立ちます。当講座で共に学び、研究する事を希望する大学院生を医局員一同歓迎いたします。