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口腔病理学

学科目紹介

病理学は病気の原因やその成り立ちを科学的に理解するための学問です。伝統的には病理学は形態学を主な解析手段としてきましたが、今日では様々な解析手法を用いることにより病気の本質が分子レベルで明らかにされています。当講座では、口腔顎顔面領域の疾患の病因および病態の解明とそれに基づく新たな診断・治療法の開発を目指して研究を進めています。

主な研究内容

  1. 唾液腺腫瘍の組織発生機構の解明
  2. 唾液腺腫瘍の多様性獲得機構の解明
  3. 歯原性腫瘍の新たな遺伝子診断システムの構築
  4. 癌化及び癌の浸潤・転移に関わる新規マーカー候補の探索
  5. 亜鉛を介した腫瘍組織発生の制御機構の解明
  6. 創傷治癒過程における間葉系幹細胞制御機構の解明

上記の研究テーマについて、形態学的手法(免疫組織化学的手法、超微細構造学的手法、レーザーマイクロダイセクション法)、細胞培養法、分子生物学的手法、オミクス解析、遺伝子工学的手法や遺伝子改変マウスの作製などを研究テーマに合わせて行っています。

学生へのメッセージ

生命科学研究を行う際には何らかの「異常」を観察する場合に、「百聞は一見に如かず」である「形態学的観察」が重要であることは今も変わりはありません。病気における形態学的な変化を日常的に経験し、それらを記述する言葉をたくさん蓄積してきた学問が病理学です。病理学は研究にも臨床にも役立つ「強力なアイテム」になります。病理学は臨床と基礎の橋渡しを担う役割がありますので、基礎生命科学の新たな成果を個々の症例・疾患にフィードバックすることも大切です。将来臨床医を目指している方も基礎医学研究者を目指す方も一度病理学に触れてみませんか?