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医歯薬総合研究所(実験動物医学研究部門)

部門紹介

当部門は、ヒトを対象とした医歯薬学および動物を対象とした獣医学をはじめとする生命科学研究には欠かすことのできない実験動物を対象とした研究と教育を担っています。基礎研究のみならず、動物愛護の精神と科学的観点が両立する動物実験を推進するため、動物実験に用いる適切な麻酔の検討などを行っております。

主な研究内容

〇低酸素・高二酸化炭素環境における呼吸・循環器反射

普段、我々が吸い込んでいる空気中には酸素20.9%、二酸化炭素0.04%含まれています。もし、動物が前述の酸素濃度より低い(低酸素)、あるいは二酸化炭素濃度より高い(高二酸化炭素)環境にさらされると、血液中の酸素・二酸化炭素濃度が変化します。血液中の酸素・二酸化炭素濃度の変化は様々な細胞にダメージを与える原因となります。したがって、吸い込む空気の酸素・二酸化炭素濃度が異常な場合、動物の体は、呼吸や血流量を変化させることでダメージを避けようとします。当部門では、このような低酸素・高二酸化炭素環境に動物が曝された際の呼吸・循環器反射機構の研究を行っております。

○動物実験の際に使用する麻酔に関する研究

動物実験において、麻酔は大変重要なものとなっております。実験によって発生する苦痛をできる限り減らすため、適切な麻酔を使用する必要があります。また、ヒトと異なり、動物とは会話などによるコミュニケーションをとることはできません。ヒトと動物の双方が安全に実験処置を行うためにも、麻酔による鎮静や不動化は必要不可欠です。様々な麻酔を動物に投与し、その際の生理的パラメータの変動や麻酔の作用時間などを測定することで、実験動物に対する、より良い麻酔を検討するための研究を行っております。

学生へのメッセージ

当部門では実験動物を対象として研究を展開していますが、そのために開発する技術・知見の多くは医療・医学へ応用できるものです。当部門のシーズ(技術、設備等)と進学を希望される皆さんのニーズ(やりたいこと)が合うか、先ずは動物研究センター内の当部門を訪ねてみて下さい。