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解剖学講座(細胞生物学分野)

講座・分野紹介

環境変化や薬剤による生体調節機構の解明がメインテーマの研究室です。環境変化を感知する感覚受容器の組織形態を解析しています。また、本来の組織形態を保ったまま生きた細胞・組織の反応を解析しています。これらの解析によって、環境変化に対する細胞-組織-生体の機能調節を一連の動きとして捉えようとしています。

主な研究内容

感覚受容器の機能形態解析

身体は内外の環境変化(刺激)を常に感知することで、その刺激に適した行動をとります。例えば、周囲の酸素濃度が低くなると呼吸数を増やして酸素をより多く取り込もうとしますし、胃に食物がたまると胃壁の運動により細かくすりつぶされます。これらの反応には、種々の刺激を感知する感覚受容器が不可欠です。

研究室では、血中酸素濃度のセンサーである頸動脈小体、胃壁の伸展受容器や口蓋の化学受容器といった各種感覚受容器の刺激受容機構を明らかにするために、組織構造と機能を形態学的・生理学的手法を用いて解析しています。

 

写真は頸動脈小体の構造を示す共焦点レーザー顕微鏡像です。赤色で示す感覚神経終末は、白色よりも緑色の感覚細胞集団を取り囲んでいます。

 

カルシウムイメージング研究

ほとんど全ての細胞活動に関与するといわれる細胞内カルシウムイオン変動を画像として取得し、薬剤・生理活性物質に対する細胞の反応機構・作用機序を時空間的に解析しています。観ている組織は、各種外分泌腺、副腎髄質、角膜上皮、脳や冠状動脈の最終枝、神経節など、多岐にわたっています。研究が進むにつれて、同一の細胞種でも、おかれている状況が異なれば反応性が著しく異なることがわかってきました。

学生へのメッセージ

研究室では、生体内の様々な感覚受容器を研究しています。興味がある臓器や感覚に応じて研究テーマを考えていきたく思います。研究に興味がある方の参加を期待しております。