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研究実績アーカイブ

医療の新時代を築き上げてきた数々の研究実績

本学は、永い歴史の中で医療の進歩に貢献する数々の研究実績を築いてきました。

昭和24年、今泉亀撤教授によって、わが国で初めての角膜移植が行われました。当時は、トラコーマなどの角膜疾患が失明につながることが多く、視力の回復手段は唯一、角膜の移植しかありませんでした。死体からの眼球摘出は死体損壊罪にあたるのではないかとの議論が巻き起こり、「盛岡事件」として大きく取り上げられましたが、後に最高検から「医師として崇高な行為であり、犯罪の成立は認められない」との正式見解が表明されました。この事件をきっかけに角膜移植法が成立、現在の臓器移植法につながっています。

昭和30年代、急性期における脳卒中患者は「絶対安静」が常識でした。これに対し、金谷春之教授は「救急搬送」を学会で主張、大論争となりました。その後、当時の著名な政治家が脳卒中で倒れ、「絶対安静」が守られた結果、やがて還らぬ人となりました。これをきっかけに、急性期の脳卒中患者の「救急搬送」が普及したのです。

研修医時代、新生児が呼吸困難となり、目の前で亡くなっていく姿を見て「なんとか助けたい」との想いを胸に、永年研究を積み重ねた藤原哲郎教授。昭和55年、世界で初めて人工サーファクタントを開発、実用化させ、世界中の新生児の命を救いました。この功績によって、藤原教授には、アラブのノーベル賞と言われるキングファイサル国際賞が贈られました。

平成10年には、当時世界に15台しかなかった3テスラのMRIを導入し、臨床への応用を実証しました。「基礎研究のための機器」という世界の常識を塗り替え、画期的な進歩をもたらしたのです。

本学は、わが国の、そして世界の医療の未来を切り拓いていきます。

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