最新ニュース

HOME > 最新ニュース > 研究 > マラリア原虫の酵素に対する強力な阻害剤の開発に成功 ― 新たな作用機序を持つ阻害剤類を合理的にデザイン ―

マラリア原虫の酵素に対する強力な阻害剤の開発に成功 ― 新たな作用機序を持つ阻害剤類を合理的にデザイン ―

北里大学薬学部の田中信忠教授、小澤新一郎助教、高田紗奈講座研究員、岩手医科大学薬学部の阪本泰光教授らの研究グループは、ハインリッヒハイネ大学デュッセルドルフのThomas Kurz教授らとの国際共同研究により、熱帯熱マラリア原虫の生育に必須の酵素PfDXRに対する新規作用機序を有する阻害剤類を立体構造情報に基づいてFragment-Based Drug Design (FBDD) 手法により合理的にデザインし、酵素化学的解析並びにX線結晶構造解析によって新規阻害剤類が期待通りの結合様式でPfDXRを阻害することを証明しました。この研究成果は、2026年5月6日付で、米国化学会が刊行する医薬品化学分野で著名な国際学術誌Journal of Medicinal Chemistryに掲載されました。

 

【研究成果のポイント】

化合物の合理的デザイン。酵素PfDXRと阻害剤との複合体の立体構造情報に基づいて、基質結合部位と補酵素結合部位の両方を同時に占有する新規阻害剤類を合理的にデザイン。

作用機序解析。酵素化学的解析により新規阻害剤類が基質と補酵素の両方と競合してPfDXRを阻害する(二基質競合型)という既存のPfDXR阻害剤とは異なる作用機序を解明。

結合様式の可視化。X線結晶構造解析によりそれら阻害剤が基質結合部位に加えて補酵素結合部位も占有していることを証明。

新規抗マラリア薬開発への期待。本研究により得られた二基質競合型阻害剤類は、強力なPfDXR阻害能を有し、新規抗マラリア薬のリード化合物として有望。

 

 

プレスリリースはこちら