地域包括ケア講座
本講座は、“地域看護学”、“精神看護学”、“老年看護学”という3つの領域で構成され、地域包括ケアシステムや人々の健康ニーズの変化、社会動向への機敏な対応等が重要であるという認識のもと、各講座における学修を基盤としてさらに発展的に求められる看護専門職としての専門性を構築するための教育・研究活動を行っています。
その目的を果たすため、領域の壁を取り払い、教授2名、准教授2名、講師1名、特任講師1名、助教4名の計10名の教員が相互に連携、協力し、教育、研究、地域貢献に取り組んでいます。
教授・領域からのひとこと
<地域看護学>
現在、少子高齢化、家族の小規模化等によって、子育てや介護への支援のニーズが高まっています。また、防災やメンタルヘルス等においても、地域ぐるみの取り組みが注目され、保健師・助産師・看護師それぞれの強みを生かした地域看護への期待が高まっています。本領域では、出生前から穏やかな看取りまで、地域で暮らす人々が、自ら主体的に健康を守り生活の質の向上を図れるように、住民の暮らしを捉え、多職種・多機関・住民と共に看護を創造・実践できる看護職を育てていきたいと思います。具体的には、今後更に増加が予想される在宅療養者への看護、親子・成人・高齢者・障害等対象別の保健活動、行政・産業・学校における保健活動、災害・感染症等への健康危機管理、地域の健康課題を解決するための事業化・施策化等について実践的に学んでいきます。なお、本領域では、保健師の養成も担当しております。
<スタッフ>
- 教授 岩渕光子
- 助教 藤澤純子
- 助教 赤井純子
- 助教 五日市瑠美子
<精神看護学>
本領域では、人間の行動や思考、感情などを対人関係のダイナミクスのなかで理解するとともに、人々がその人らしく生きることをどのように援助できるかを考えていきます。精神科病院やクリニック、デイケアにおいて治療と看護、リハビリテーションなどの実習を通じて、その場の状況や関係性をふまえた的確な観察と関与ができるように学びます。具体的には、医療施設だけではない生活の場も含めた精神疾患患者にかかわり、セルフケア能力が高められるようにその人の体験、病態や症状、生活上の問題等を統合して理解するとともに、対人関係のプロセスを通して看護援助ができることを目指します.
<スタッフ>
- 教授 遠藤太
- 准教授 熊地美枝
- 講師 高崎邦子
<老年看護学>
本領域では、老年期にある対象および家族を総合的にとらえ看護を展開するために、アセスメント能力・問題解決能力を身に付け、個々に応じた看護を実践するとともにセルフケア能力の向上を図る看護を考えていきます。そして、治療の場から生活の場が移行し療養が必要になった高齢者を包括的に理解し、対象および家族に必要な看護を実践する能力を身につけます。さらに、医療および福祉の連携の必要性を理解し、その中での看護師の役割およびチームアプローチの必要性を学び、自立の援助や患者の QOL の向上を図る知識・技術の修得を目指します。
<スタッフ>
- 准教授 野里同
- 特任講師 舘向真紀
- 助教 菊池佑弥
主な研究内容
<地域看護学>
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- 看護制度の政策過程に関する研究
- 地域における政策提言に関する研究
- 持続可能なヘルスケアシステムの構築に関する研究
<精神看護学>
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- 看護師の感情体験と援助行動に関する研究
- 精神障がい者の地域生活援助に関する研究
- 精神障がい者へのスティグマ及び倫理に関する研究
<老年看護学>
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- 高齢者のQOLの向上とその援助に関する研究
- 脳血管障害の予防とその援助に関する研究
- レスパイトケアの在り方に関する研究