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解剖学講座 [機能形態学分野]

ヒトの体の肉眼的な基本構造と、ヒトの歯の形態的特徴について学びます。歯の解剖学においては、歯の咀嚼器官としての働きを理解するとともに、臨床歯科医学への応用力を養います。また、実習では、人体解剖の観察結果を系統的に統合しながら人体の構造を立体的に把握します。

講座・教室からひとこと

藤村朗 嘱託教授

藤原 尚樹 教授

解剖学の中でも肉眼解剖は基礎系・臨床系教科を含めすべてのベースになる領域であり、人体の諸機能を理解するために必要な基本構造に最初に触れる科目でもあります。しかしながら個々のヒトの身体は筋肉、血管や神経の走行などにバリエーションもあり、さらに健常な人の組織や器官においてもまだ解明されていない部分が多く残されており、教科書やアトラスで学んだことが最終的なものではありません。常に個々の組織や器官を周囲組織との関連性や機能を考えがえながら理解をしていく姿勢が大切であると考えます。人体の構造の理解のみならず、この姿勢を解剖学の学修を通して身に付けていくことが臨床での患者さんの病態を診る目を作ることにもつながると考えます。臨床解剖学実習において、私達は人体の緒器官の構造についてていねいに観察し、人体の基本構造の複雑さや不明な点を学生さんたちと一緒に探求し、解きほぐしながら教育をしています。人体は「小宇宙」とも例えられますが、この広大な不思議な世界を私達と一緒に勉強しましょう。

講座・教室の基本理念

系統解剖学とはヒトの体の構造を理解することを目的としますが、形態の普遍性と変異を理解し、形態のもつ意義、構造が存在する理由を個体発生的・系統発生的に理解する学問です。さらに歯科医師として歯科疾患の治療を行うに際し、局所解剖学的な知識は必要不可欠であるため、臨床上必須な構造の理解と応用力を修得する必要があります。また、口腔解剖学では系統発生的にヒトの歯がどのような経過をとって進化してきたのかを理解することにより、人類の歯の進化する方向を類推する学問です。さらに、ヒトの歯について1本1本の形態的特徴を理解し、これらがどのようにして一つの構造である歯列となって咀嚼機能を営んでいるかを理解することを目標としています。

主な研究内容および診療内容

  1. 歯根の成長を誘導するHertwig上皮鞘の分化メカニズムに関する研究
  2. 歯根の長さを決めるメカニズムに関する研究
  3. セメント質形成を調節するメカニズムに関する研究
  4. マラッセの残存上皮の形成と維持のメカニズムに関する研究