理念
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理事長ご挨拶

岩手医科大学は、明治30年、創立者三田俊二郎が当時北海道・東北の医育が長期にわたって途絶え、地域医療が壊滅的な状況にあったことを憂い、私財を投じて設立した私立岩手病院、医学講習所を源としています。その中で特筆すべきは、医学講習所と同時に岩手産婆看護婦養成所を併設したことと言えましょう。「医師のみを養成しても医療は良くならない」という「チーム医療」の重要性を明治時代に見通し、実践したのです。そして今日、「地域医療を守る」を第一義として医療人の育成にまい進し、医・歯・薬・看護の4学部を我が国で唯一、同一キャンパスに有する医療系総合大学となりました。また令和元年秋には北東北・北海道で最大の1,000床規模の矢巾新病院を開院し、内丸の旧病院施設を利用した高規格の外来機能をもつ内丸メディカルセンターを整備し、一体的な運用を開始しました。この矢巾新病院の特徴は「患者さんにやさしい病院」であると共に、世界に冠たる最新鋭の医療機器を完備し、高度医療を提供している点にあります。さらに国内有数の医療機器メーカーとの連携による共同研究も推進しており、320列CTの開発・世界第一号機の設置、また、MRIに関しては、世界のMRI研究の拠点となっています。COVID-19のパンデミックを経験として、重症入院病床6床を有する感染症対策センターを矢巾新病院の別棟として建造し、コロナのみならず新興感染症に対応しております。今後も地域医療を守りながら、研究成果を世界に発信する力をもつ大学として、これからの医療人を育成してまいります。学生諸君には、多様性のある本学で力を蓄え、最新の医療で国民を救う原動力になることを期待してやみません。

理事長 祖父江 憲治(そぶえ けんじ)