臨床薬学講座 地域医療薬学

講座概要

少子高齢化に伴い、現在の医療は地域全体で「支える」形へと転換しています。

当研究室では、この新たな医療を担い、地域の健康を支える薬剤師の育成を目指しています。現場で今最も求められているのは、「思考を行動に変える実践力」です。

私たちは多彩なアクティブラーニング(能動的学習)を展開し、教育と研究を通じて地域社会と深くつながることで、地域にある社会課題の解決に貢献します。

教授挨拶

松浦 誠
松浦 誠 教授

医療はいま、病院の中で完結する「治す医療(Cure)」から、住み慣れた地域で、その人らしい生活を最期まで支える「支える医療(Care)」へと、パラダイムシフトの真っ只中にあります。こうした地域医療の時代に求められるのは、教科書に書かれた知識の量だけではありません。身につけた知識を、目の前の患者さんの「安心」と「健康」へ還元する実践力。そして、多様な専門職と手を携えながら自ら課題を解決していくプロフェッショナリズムです。当研究室では、これからの地域医療をリードする人材の育成を目指し、現場のリアリティを追求した能動的学習に力を注いでいます。

私たちが展開するのは、最先端の学びです。VR(仮想現実)技術を導入したバーチャル薬局での臨床シミュレーション教育や、急速に進化する生成AIの情報を科学的に検証する研究など、学生の皆さんの知的好奇心を刺激し、「知識」を「現場で使いこなせる生きた知性」へと昇華させる教育を実践しています。

さらに、米国の病院薬剤師との協働をはじめとしたグローバルな視野も取り入れながら、超高齢社会が抱える地域課題に挑んでいます。

当研究室は、「教育・研究・地域」をつなぐ実践拠点です。私たちとともに、未来の医療をともに探求していきましょう。

講座スタッフ

教授松浦 誠まつうら まこと

講座における主たる研究テーマ

① AIが提案する医薬品情報の科学的検証

医療現場や一般社会で急速に普及する生成AI。しかし、その情報が常に正しいとは限りません。AIが提示する医薬品情報の信頼性や妥当性を科学的に検証し、医療の安全を守るための「正しい活用基準」を明らかにします。

② AIと共生する薬剤師の役割に関する検討

AIが進化する時代に、人間にしかできない薬剤師の価値とは何か。対人業務の高度化や地域での役割の変化を見据え、AIを道具として乗りこなし、地域住民に寄り添う「次世代の薬剤師のあり方」を模索します。

③ 多剤併用(ポリファーマシー)が健康QOLに与える影響の検討~

多くの薬を同時に飲むことで生じる「多剤併用」は、現代の地域医療の大きな課題です。単に薬を減らすだけでなく、患者さんの「生活の質(QOL)」や健康にどのような影響を与えているかを多角的に分析し、最適な薬物治療のサポート体制を提案します。