頭頸部外科学科
学科紹介
頭頸部外科学は頭頸部領域の腫瘍の診断・治療を中心に感染症や外傷なども含めた総合的な外科学を研究する学問分野です。頭頸部癌は喫煙や飲酒などのほか、ウイルス(上咽頭癌のEBV、中咽頭癌のHPV)や一部口腔癌の機械的刺激など比較的危険因子がはっきりしており、部位別にも種々の特徴があるなど研究の範囲は多岐に渡っています。本学は東北地方でも有数の症例数が集まっており、臨床研究ばかりではなく基礎研究の素地も整っています。頭頸部癌の新しい診断方法や治療法に関する研究開発に積極的に関わっていける優れた頭頸部外科医の育成を目標にしております。
主な研究内容
◇超音波による頸部リンパ節転移の早期診断、特にマイクロバブル造影剤を用いた高解像度血管検出法を用いた臨床研究(図1)
◇治療用ナノバブルの開発と臨床応用についての研究
◇頸動脈小体腫瘍の全国調査による日本における遺伝子変異の全貌解明と新たな分類法の開発についての研究(図2)
◇乳酸菌ベクターを用いた頭頸部癌に対する遺伝子治療の開発と臨床応用に関する研究
◇リンパ行性薬剤投与システム(LDDS)を用いた新たな効果的化学療法の開発に関する研究
◇リンパ節内圧測定によるリンパ節転移の超早期診断法の開発
学生へのメッセージ
当科は平成27年11月に開設された新しい学科です。頭頸部癌は部位により異なる特徴があり、診断・治療も多岐に渡っています。がんの基礎研究と臨床研究を結びつけるようなプロフェッショナルを養成することが課題です。是非、頭頸部外科チームの一員として研究・診療に活躍してください。