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歯科麻酔学(含 高度臨床歯科医育成コース)

学科目紹介

歯科麻酔学では、口腔外科手術の全身麻酔、全身の病気を有する患者の歯科治療中の全身管理、障害者(児)や低年齢児の歯科治療中の全身管理(精神鎮静法、全身麻酔など)、口腔・顎・顔面の神経痛や麻痺の治療(ペインクリニック)、さらに歯科治療中の偶発症に対する救急処置などについて学びます。
歯科麻酔科では、科学に基づいた臨床実践を基本理念とし、「より安全で、より快適な歯科医療」の実現を目指しています。よって本専攻科では、臨床の場で患者に「安全と快適」を提供するためのエビデンスを構築するための臨床研究、基礎研究を行います。さらに高度臨床歯科医育成コースでは、研究はもちろんのこと、大学院修了と同時に歯科麻酔認定医、さらには数年後の専門医を目指す歯科医師の育成を目標としています。

主な研究内容

教室の主たる研究は、基礎的研究として各種麻酔薬の各種平滑筋に対する影響を解明することと、臨床研究として静脈内鎮静法による健忘効果とその回復について解明することです。基礎的研究では、バイオイメージング手法を用いて各種麻酔薬による血管平滑筋の細胞内カルシウムの変化とそれに伴う収縮反応を同時に測定し、その作用機序を解明すべく研究を進めています。また、血管拡張性因子である一酸化窒素(NO)の関わりについても検討しています。さらに、口腔解剖学教室の協力のもと神経ブロックの組織変化とその回復について研究を進めています。臨床研究においては、静脈内鎮静法で用いられるミダゾラム、プロポフォール、塩酸デクスメデトミジンなどの健忘効果について検討し、さらにその回復について機能的MRIを用いた脳画像的解析の研究を進めています。現在、以下のテーマで研究を進めています。

  1. 血管平滑筋に対する局所麻酔薬の作用に関する研究
  2. 血管平滑筋における一酸化窒素の役割に関する研究
  3. 神経関連細胞の細胞内カルシウムイオン濃度変動に関する研究
  4. 末梢神経の障害と再生に関する研究
  5. 精神鎮静法時の脳機能に関する研究

学生へのメッセージ

歯科麻酔学の分野は、その奥行きが深く、解明すべく真理がまだまだ残されています。臨床を深めれば深めるほど疑問も湧き上がり、突き詰めてみたいという探究心が掻立てられます。当教室の基本理念である「安全で快適な歯科治療の提供」を臨床の場で実践するだけでなく、そこから湧き上がった疑問を研究で探求し、さらにその結果を臨床に生かすという、まさにダイナミックな臨床、研究を体験しませんか。