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歯学研究科長メッセージ

歯学研究科長 三浦 廣行(口腔医学講座 歯科医学教育学分野教授)

日本が、そして東北が復興するために、本学のなすべき多くの役割があります。しかし、その重責を担うためには大学自体が盤石でなければいけません。そして、歯学部もその一翼として確固たるものになる必要があります。
昨年発足した歯学部改革プロジェクトは、教育、診療、研究という三つの領域に、「聖域なき改革」を断行し、本年度歯科医師国家試験の新卒者合格率を押し上げる事に見事に成功しました。これを推進したのは30〜40代の若き教員諸君です。
大学は伝統の上に成り立っています。しかし、伝統は常に新しい力によって活力を与えられない限り旧弊固陋となって発展を阻害します。今、歯学部は、まさに明治維新のごとく若い世代の教員の、危機感と改革への意志に溢れ、それが学生諸君へも反映しつつある状況です。
さて、小川学長が理事長になられましたが、先生は「大学の役割は学位を授ける事にある」と常々強調されています。すなわち大学は大学院を主軸として存在するという意味です。大学院が充実する事は、研究が進展することであり、基礎、臨床における実力があることであり、さらには優秀な人材が揃っているということになります。
人材とは、最初から優れているということではありません。育つ能力を持っていても、それに気づかない人もあるのです。誰かのことを言っているのではありません。この文章を読んでいる君に言っているのです。誰もが歯学界、医学界、科学界に大きな影響を与えるような研究をする可能性を秘めているのです。ノーベル賞受賞者の経歴を読んでも、決して最初から高い評価をされているとは限らない。しかし地道に進めた研究成果は必ず評価されます。必ずいつか臨床にも役立つのです。
何も大きな賞をとってもらいたいのではなく、建学の精神に則り、これからの日本と東北を押し上げるような力になってほしい。その力とは何か。健全な生活を支援して行く事です。そして歯科という枠組みに捕われず、人間の一生を考える中で「健康な食生活をおくる」ことがいかに大事な問題か、皆さんもこれまでの勉学から理解していると思います。
我々は常に門戸を開放して仲間を待っています!