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本学附属病院循環器医療センター小児循環器医療チーム、修正大血管転位症に対する国内初の新修復手術を成功

会見をする猪飼准教授(右から2人目)

 本学附属病院循環器医療センター(岡林均センター長:写真右端)小児循環器医療チームは平成22年1月19日(火)に記者会見を開き、先天性心疾患の中でも最も複雑とされる「修正大血管転位症」に対して、国内初の成功例となる「二階堂法を用いたダブルスイッチ手術」を成功させたと発表しました。
  修正大血管転位症は、左心室と右心室の解剖学的な位置が入れ替わるという先天性心疾患で、頻度は全先天性心疾患の1%程度といわれています。患者さんは7歳の男児。手術は、昨年12月1日に約9時間をかけて行われ、大動脈を大動脈弁ごと右心室から切り取り、本来の左心室側につけ直すという二階堂法を用いた手術を行いました。この手術の成功は、2008年に国内で2番目(世界では7番目)に導入した「320列CT」により、術前に3次元で構築された心臓の詳細な解剖学的情報が得られたことが大きく寄与しました。
 執刀した心臓血管外科学講座の猪飼秋夫准教授は「今回の手術の成功は、今後複雑な先天性心疾患を有する患者さんにとって、より安全で、かつ確実に新たな治療を受けて頂くことに貢献するものと考えています」と述べられました。