〒020-8505 岩手県盛岡市内丸19-1
019-651-5111(内線3531)
初期研修

メッセージ

谷田 達男

プログラム責任者

谷田 達男

卒後医師臨床研修制度は平成16年4月、これまでの努力目標から必修・義務化となり、社会のニーズとしてプライマリ・ケアを重点的に研修することが義務付けられました。しかし、その一方では専門化する医療を担う専門医、先端医療に従事する大学医師の減少の問題が顕在化してきました。この臨床研修制度の根幹は幅広い横断的な知識の上に専門医、先端医療担当医を育成することを最終目標としていると考えられます。
岩手医科大学(以下本学)では平成22年度から厚生労働省の提示した臨床研修基本原案を基に新しいプログラムを作成いたしました。厚生労働省の基本原案は内科6ヶ月、救急3ヶ月、地域医療1ヶ月を研修すればそのほかは選択必修とする、というものです。したがって本学の臨床研修基本プログラムは基礎研修を含む内科研修6ヶ月、救急研修2ヶ月、地域研修1ヶ月を必修としました。さらに精神科・産婦人科・小児科・外科・麻酔科のいずれかを2科目以上選択必修とするようにしました。救急に関しては2ヶ月間の三次救急研修に加え、選択必修などの際の一次・二次外来当直を24回で1か月分の救急研修に充当するとしました。これ以外は選択研修とするため残り11ヶ月を自由に使うことができます。もちろん、将来の希望科をすべてここに当てることも可能です。産科・周産期プログラムと小児科・周産期プログラムは選択科目の中で産科または小児科を6ヶ月加えたものです。これらのプログラムで初期臨床研修の修了後に専門医の取得や大学院での研究にシームレスに移行できるオーダーメードのプログラムを作ることが可能となっています。同時に、これからの本学の臨床・研究・教育を担う若い医師を育成することも視野に入れており、皆さんのライフプランに基づく自由度の高い研修を行うことができます。
岩手県は県内にある12の臨床研修病院でイーハトーヴ臨床研修病院群を形成しており「たすきがけ」研修や、初期研修医のオリエンテーション、2年次研修医のスキルアップセミナーなどを合同で行っています。さらに研修指導医を養成するための指導医講習会や、指導医スキルアップセミナー、研修病院の合同面接会、医学生に対する説明会も合同で行っています。この様な岩手県全体の活動は全国でも稀有な取り組みとして他の自治体等でも追随しようとしているようです。
平成22年度から開始した、臨床研修病院内での「たすきがけ」研修は岩手県内の研修病院間の研修医の相互乗り入れを可能にすることが可能になりました。本学の研修医にとっては地域病院の実態を知り、一般臨床研修病院での幅広い知識(プライマリ・ケア)の習得に有利となります。一方、大学以外の臨床研修病院の研修医は本学での専門研修(いわゆる後期研修)にスムーズに移行できるようになります。
本プログラムでは、初期臨床研修を通じて自らのライフプラン(将来構想)を思い描き、それに見合ったキャリアパス(当面の行動目標)を獲得することを目標としています。各分野の専門家が揃っていること、プロフェッショナルの指導やアドバイスを受けられること、そして大学院での学位取得など大学病院の持つメリットを最大限にいかすことが可能だと考えます。
本学附属病院での研修が「医師としての人格を涵養し、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を身につける」という研修理念を満たし、実り多きものにならんことを祈念致します。