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薬物代謝動態学講座

薬物代謝動態学では、内服、注射等で投与された薬物が、期待する薬効を現わすために作用部位に到達する過程を学びます。薬が作用部位に到達し、排泄されるまでに起こる様々な過程を薬物の代謝動態と呼びます。薬は望まない副作用を現すこともあります。薬の効果や副作用が現れるメカニズムについて、薬の吸収、分布、代謝、排泄の過程を学習することを通じて理解することを目標にしています。

教授からのひとこと

小澤正吾 教授

小澤正吾 教授

薬学が関係することは薬を創ること、薬を患者さんお一人お一人の様子をみながらお渡しすること、市販後の医薬品に発生した問題に対処すること、など多岐にわたります。このことは、薬学を修めた人は幅広い分野で活躍できるということを意味します。人の健康の維持に役立てる人材を送り出すため、力を尽くしたいと思います。

講座からひとこと

薬物代謝動態学講座の教室員は、平成22年4月1日現在、教授:小澤正吾、准教授:幅野 渉、助教:蒲生俊恵、寺島 潤の四名です。薬を内服した場合はおもに肝臓で形が変えられます。これを代謝と呼び、多くの場合、代謝によって薬の効果は失われます。肝臓での代謝を受けた後、薬は尿中、便中に排泄されます。この過程にはたくさんの段階があります。薬の服用後の肝臓での代謝をはじめ、生体はたくさんの働きを備えていて最終的に排泄に至ります。これらの働きの総称が薬の「代謝動態」です。薬の「代謝動態」の能力は人により様々です。薬物代謝動態学講座の研究テーマの一つは、このメカニズムを明らかにすることです。薬の「代謝動態」の能力が非常に低い場合には、薬の効きすぎによる副作用の原因になりうるので、せっかく効果を求めて服用した薬の副作用に苦しめられてしまうことになります。その意味で、「薬物代謝動態」の個体差研究は薬物治療の上で非常に重要です。一方、服用の前後に摂った食物等によって、薬の効き方が変わる例は数多く知られています。現代の人間は、自分が吸う、あるいは周りの人が吸うタバコの煙、自動車の排気ガス、食品添加物、農薬等多くの化学物質に囲まれていますので、薬の効き方を変化させる化学物質の組み合わせは無限といっても言い過ぎではありません。組み合わせばかりでなく、これら化学物質を長い間摂取したときに現れる影響を調べることも必要です。ヒトの健康を守ることを念頭において、薬を始めとする化学物質の代謝動態の側面から教育ならびに研究を行いたいと考えています。

講座の基本理念

長い人生を健康で過ごすためには、食事による栄養の摂取と、運動による体力維持のバランスが大切です。本学周辺のすばらしい自然や、すばらしい景観を味わったり、自然の中を駆け巡ったりすることは、精神にも身体にもよい影響があることでしょう。例えば自然を楽しむことにより精神・身体によい効果を得れば、勉学、研究に一層の努力を払う前向きな気持ちが生じることでしょう。バランスの良い生活を通じて、勉学や研究から何かをつかむ喜びを大切にしたいと思います。

主な研究内容

  1. 薬物代謝動態たんぱく質に対応する遺伝子の発現調節メカニズムの解明
  2. 医薬品、農薬、食品成分など化学物質の肝、腸管における代謝過程の解析
  3. 医薬品、その他の化学物質がヒト健康に与える影響のメカニズムの解明
  4. ストレス耐性/ストレス応答のメカニズムと薬物代謝能の変動の解析